看護師ママが解説|乳腺炎になる理由と予防方法

からだのこと
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授乳中のママにとって、「胸が痛い」「しこりがある」「熱っぽい」といった症状はよくあります。
私自身も乳房トラブルを経験し、そのつらさを実感しました。
看護師としての知識と母親としての体験の両方から言えるのは、
乳腺炎は決して珍しいものではなく、正しい知識があれば発症リスクを減らせるということです。

この記事では、看護師ママの視点から乳腺炎になる理由と予防方法をわかりやすく解説します。


乳腺炎とは?

乳腺炎とは、母乳を作る乳腺に炎症が起きた状態のことをいいます。
主な症状は次の通りです。

  • 乳房の痛み
  • 赤みや腫れ
  • しこりができる
  • 倦怠感や寒気
  • 発熱(38度以上になることも)

症状が軽いうちに対処すれば改善しやすいですが、
悪化すると熱が出たり膿がたまったりすることもあります。

授乳中のママなら誰にでも起こる可能性があるため、原因と予防を知っておくことが大切です。


乳腺炎になる主な理由

①母乳がたまってしまう(うっ滞)

乳腺炎の最も多い原因は、母乳が乳腺の中にたまってしまうことです。
次のような状況で起こりやすくなります。

  • 授乳間隔があく(長時間の外出で授乳できなかった時など)
  • 赤ちゃんの飲み方にムラがある
  • 夜間授乳が減った
  • 断乳・卒乳の途中
  • 授乳するときの抱き方がいつも同じ(いつも同じ乳腺からしか母乳が排出され、吸われづらい位置の乳腺の母乳が出きらずにたまりやすくなる)

母乳が排出されずに残ると、乳腺が詰まって炎症が起こりやすくなります。
特に授乳リズムが変化する時期に注意が必要です。


②乳首の傷から細菌が入る

赤ちゃんの吸い方によっては乳首に傷ができることがあり、ま
そこから細菌が入ると、感染性乳腺炎を起こすことがあります。

以下のような場合はリスクが高くなるので注意しましょう。

  • 乳首が切れている
  • 乳首や乳房に強い痛みがある状態で授乳を続けている
  • 赤ちゃんが乳房に浅く吸い付いている(浅飲み)
  • 乳頭ケアが不足している

授乳のたびに強い痛みがある場合は、吸わせ方の見直しが必要です。


③疲労やストレス

看護師として多くのママを見てきて感じるのは、
疲れがたまると乳腺炎になりやすいということです。

  • 睡眠不足
  • 自分の思うようにいかない育児
  • 上の子のお世話と家事の両立を一人でする
  • 職場復帰前後の疲労

疲れがたまると免疫力が低下し、炎症が起こりやすくなります。


④締め付けの強い下着や圧迫

意外と多いのが、下着や姿勢による乳腺の圧迫です。

  • サイズが合わないブラ
  • ワイヤー入りブラ
  • きついインナー(カップ付きインナーのきついアンダーゴム)
  • うつぶせ寝
  • 抱っこ紐による肩周囲の圧迫

乳房の一部や脇周囲が圧迫されると、
母乳の流れが悪くなり、しこりができる原因になります。
それが続くと乳腺炎になるリスクが高くなります。


乳腺炎を予防する方法

①こまめに授乳する

一番大切な予防方法は、母乳をためないことです。

  • 赤ちゃんが欲しがったら授乳する
  • 乳房の張りを感じたら授乳する
  • 飲み残し(しこりのように触れるが授乳や搾乳によって消失するもの)があれば軽く搾乳する
  • 外出先で授乳できなければ、母乳パッドを使用して搾乳する

特に授乳間隔が空きやすい夜間や外出時は注意しましょう。
1日7~12回の授乳または搾乳が目安です。

母乳を出すことが最大の予防になります。


②いろいろな抱き方で授乳する

いつも同じ抱き方だと、飲み残しの部分ができやすくなります。

例えば横抱き意外に

  • フットボール抱き(体の横にクッションを置いて、その上に赤ちゃんを寝かせましょう)
  • 縦抱き

しこりができやすい場所に赤ちゃんの下あごがくるようにすると、母乳が流れやすくなります。

これは母乳外来でもよく指導される方法です。


③乳首を守るケアをする

乳首の傷は菌の入り口になります。

予防のためには:

  • 浅飲みを改善する
  • 授乳後に母乳を少し塗る
  • 母乳パッドは授乳ごとに交換する(母乳は栄養豊富なので菌が繁殖しやすいです)
  • 乾燥しすぎないようにする
  • 痛みがあれば早めに相談する
  • 乳頭とその付け根をラノリンクリームで保湿する

乳首に違和感がある段階で対処すると、乳腺炎の予防につながります。
私が使用していた保湿クリームは、ピュアレーンです。
塗ったまま授乳可能なものになっています。
気になる方は清浄綿で拭ってから授乳してもよいですが、
そのままの方が痛みが強くならずに授乳できます。
外出用に小さいもの、家用に大容量のものを使っています。

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乳首の傷の痛みがラノリンクリームで対処しきれないときは、
搾乳またはニップルシールドで授乳するのも手です。
私は、乳首が切れやすく、治っては切れるを繰り返していたので
メデラのニップルシールドを長らく使用していました。
薄型で2枚セット。更にケース付きなので、外出時の持ち運びにも困りません。
使った後は、哺乳瓶と同じように洗ってミルトンにつけていました。

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シールドとクリームのセットもあります。
傷の痛みを我慢せず授乳したい方は、ニップルシールドをおすすめします。
ニップルシールドを使用していても、乳頭の形は徐々に変わっていきます
(赤ちゃんが吸いやすいように伸びる)。

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④体を休める

ママの体調管理も大切な予防の一つです。

  • できるだけ横になる時間を作る
  • 家事を頑張りすぎない
  • 夫や周囲に頼る
  • 水分をしっかりとる

体調が整うと母乳の流れもよくなります。
母乳を作るために水分も必要なので、
授乳したらコップ一杯の水分を意識して飲むようにするといいです。


こんな症状があれば受診を

次のような症状がある場合は早めに受診しましょう。

  • 38度以上の発熱
  • 乳房の強い痛み
  • 赤く腫れている
  • しこりが改善しない、岩のよういカチカチに張っている
  • インフルエンザのような強いだるさ

症状によっては、早期に抗生剤治療が必要になる場合もあります。

「様子を見すぎない」ことが悪化を防ぐポイントです。


まとめ

乳腺炎は授乳中のママにとってよくあるトラブルですが、

  • 母乳をためない
  • 正しい授乳方法を身につける
  • 乳首を守る
  • 体を休める

といった基本的なケアで予防することができます。

看護師として、そして母親として感じるのは、
「ちょっといつもと違うな」と思った段階で対処することが一番大切だということです。
また、一人で悩まず、病院や産院で助産師が実施している母乳ケアに相談するのも手です。
一つ気楽に相談できる場所をつくっておくことは大事です。

授乳期は大変な時期ですが、赤ちゃんの成長と同じくらいママの体も大切です。
無理をせず、困ったときは母乳外来や医療機関を頼ってくださいね。

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