子宮頸部異形成の精密検査「コルポスコピー」体験記|看護師が伝える当日の流れ、痛み、準備のすべて

子宮頸がん検診
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はじめに

子宮頸がん検診の結果を聞き、「LSIL」という文字を見た時のあの重苦しい感覚は、経験した人にしか分からないものだと思います。私も先日、子宮頸部異形成の精密検査である「コルポスコピー検査+組織診」を受けてきました。

看護師として日頃から診察に携わっていても、いざ自分が「患者」として内診台に乗るとなれば、やはり不安や羞恥心はゼロにはなりません。この記事では、検査当日の準備から、検査中のリアルな感覚、そして看護師としての専門的な視点を交えた解説まで、詳しく記録として残します。今、不安の渦中にいる方の心が少しでも軽くなる一助となれば幸いです。

1. 検査前の準備:心身の負担を減らすために

精密検査が決まってから当日まで、私が特に意識して準備したことについてお話しします。

衛生面での配慮

検査当日、私は病院へ向かう直前に下半身だけシャワーを浴びてから行きました。看護師として多くの介助に入っているからこそ、目につきやすいティッシュの繊維や、日常的な汚れをあらかじめ落としておきたいという思いがあったからです。これは必須事項ではありませんが、自分自身の「恥ずかしさ」を軽減し、前向きな気持ちで検査に臨むためのセルフケアの一つでした。
アンダーヘアに関しては、あっても検査には支障ありませんが、クスコを入れる時などに巻き込まれて不快に感じることもあります。全て剃らずとも、長さを短くしておくと余計な不快感を減らせるかもしれません。私は、生理時の不快感が嫌で普段から剃っていました。

持ち物:出血への備え

組織を切り取る「組織診」を行うと、粘膜から必ず出血があります。

  • 生理用ナプキン(軽い日用): 傷自体は非常に小さいため、昼用の軽いタイプで十分です。
  • 予備のティッシュとビニール袋: 検査後に血を拭うため、また使用したものをまとめるために持参しました。病院に備え付けがあることも多いですが、念のために自分の使い慣れたものがあるだけで安心感が違います。

私は、肌荒れしやすいのでナプキンは肌に優しいものを使用しています。

服装:露出と恥ずかしさを抑える選択

当日は、膝丈より長めのスカート、もしくはワンピースをおすすめします。

パンツスタイルは着脱の手間がかかるだけでなく、内診台に座った際の露出範囲が広くなりがちです。フレアのあるスカートであれば、台に乗った後も医師や看護師の指示があるギリギリまで脚を覆っておくことができるため、精神的なハードルを下げてくれます。

産前から産後まで着られて、授乳もできる服探しにおすすめのブランドです。
これからの季節、汗じみが気にならない素材の授乳服もあって、デザインも可愛いものが多いです。

また、意外と見落としがちなのが靴下です。検査中、医療スタッフの顔は足元に非常に近い位置に来ます。「足のにおいが気になって検査に集中できない」という事態を防ぐため、抗菌防臭加工の靴下を選んでいくと、余計な心配をせずに済みます。

2. 検査の実際:一つひとつの工程と感覚

診察室に呼ばれ、まずは検査に関する同意書にサインをしました。コルポスコピー検査では、病変部をはっきりさせるために「酢酸(お酢)」を使用します。その説明を改めて受け、内診台へと上がりました。

クスコの挿入と観察

まずはクスコ(膣鏡)を挿入し、膣を広げます。滅菌された金属製の器具ですので、特有のひんやりとした感覚があります。使用直前まで滅菌状態を保つため、温めておくことはできませんので仕方ないですね。その後、コルポスコープと呼ばれる拡大鏡で、子宮頸部の粘膜を詳細に観察していきます。

酢酸(お酢)の塗布

次に、3%程度に薄めた酢酸を子宮口に塗ります。これにより、異形成がある部分は白く変化するため、病変の範囲や程度を特定しやすくなります。

  • 変化を待つ時間: 塗布してから1〜3分ほどそのままの状態で待ちます。この間は静寂が流れるため、少し気まずさを感じる場面でもあります。私の担当医は、緊張をほぐすように優しく声をかけてくれました。酢酸で細胞が変化した後、記録用に写真を撮ります。その際も毎回「写真を撮ります」と状況を伝えてくれて、シャッター音もします。カーテン越しで何が起きているか見えないからこそ、こうした声掛けが安心に繋がります。
  • しみる感覚: 塗られた直後は違和感ありませんでしたが、2分ほど経つと、じわじわと「キュ〜ッ」あるいは「シュ〜ッ」とする感覚が来ました。「しみる」感じで、強い痛みとは異なり、粘膜が反応しているのを自覚する程度のものでした。痛くは無いですが、検査が終わって会計をする頃まで、その「シュ~ッ」とした感じは続きました。

3. 組織診:粘膜を採取する瞬間の痛みについて

いよいよ、異常が疑われる部分の組織を切り取る「組織診」に移ります。

採取の箇所と医学的背景

私の場合は、酢酸による変化が見られた子宮口の周囲3カ所に加え、念のために子宮口の内側(頸管内)を1カ所、合計4カ所の採取となりました。

ここで少し補足ですが、子宮頸がんは発生する細胞の種類によって大きく2つに分けられます。

  • 扁平上皮細胞: 子宮頸部の外側(膣側)に多い細胞。
  • 円柱上皮細胞: 子宮頸部の内側(子宮体部側)に多い細胞。

この辺りは境界領域で、最もHPVが感染しやすく、がん化しやすい範囲のため、医師は取りこぼしがないよう、場所を変えて組織を採取します。

組織を採るときの痛み

「粘膜を切り取る」と聞くと、身構えてしまう方が多いと思います。しかし、実際に採取される組織の大きさはボールペンの先程度とかなり小さいです。

私自身、先生が「今から取りますよ」と言われた瞬間も、「本当に今取ったの?」と感じるほど痛みはありませんでした。頸管内を削り取る際は、少し「こしょこしょ」とするような違和感が薄くありました。どちらも、ちくっとするような鋭い痛みではありませんでした。

採取した検体は、部位ごとに別々の容器に入れられ、医師と看護師の間で厳重に確認が行われます。足を開いたままの状態で待機するのは時間が長く感じられますが、検体の取り違いを防いで速やかに提出するために重要なプロセスなので静かに待ちます。

4. 検査後の処置と、結果を待つまでの心境

採取が終わると止血に入ります。

止血とアフターケア

傷口をガーゼで圧迫し、必要に応じて止血用のタンポンが挿入されます。私の場合は、念のために更にナプキンをあてました。タンポンを外すタイミングは、医師の指示がありますので守りましょう。

「流れ出る感覚が続いたり、出血がひどい場合はすぐに連絡を」という説明を受けましたが、3日ほど生理の終わりかけのような出血があった程度で、徐々に落ち着いていきました。当日の入浴は湯舟は避けてシャワーのみにするなど、感染予防に努める必要があります。

自分の病変を目の当たりにして

結果説明の際、コルポスコピーで撮影した写真を見せてもらいました。モニターに映る私の子宮口は、一部が輪状に白くなっていました。

看護師として多くの病変を見てきましたが、いざ自分の体の中にそれを見つけると、「これが私を悩ませている元凶か……」という怒りにも似た感情と、すべて切り取ってしまいたいという強い衝動とどうしようもないという焦燥感が湧き上がってきました。

おわりに

精密検査の結果が出るまでは、通常2週間ほどかかります。

「気に病んでも結果は変わらない」と、自分に言い聞かせる毎日です。それでも、ふとした瞬間に不安が顔を出し、検索魔になってしまうこともあります。

しかし、こうして勇気を出して検査を受けた事実は、自分の健康と人生を大切にしている証拠です。もし、今この記事を読んでいるあなたが、明日の検査を怖がっているのなら、これだけは伝えたいです。

「痛みよりも、不安の方がずっと大きいはず。でも、検査は一瞬です。そして、あなたの体の状態を正しく知ることが、完治への最短ルートになります」

結果が出るまでの2週間、私は私なりに好きなことをして、なるべく自分を甘やかして過ごそうと思います。検査を終えた皆さんも、今日はおいしいものを食べて、ゆっくり休んでくださいね。

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