同じような状況の方が、判断材料を得たり、「自分だけじゃない」と少しでも感じられるように、実際のやりとりと調べた内容を整理しました。
看護師で知識として知っていても、LSILと告げられてから頭の中が不安でいっぱいになり、検索しては落ち込む日が続きました。ばからしい質問でも、安心するために医師に聞いたこともありました。
だからこそ、これから検査を受ける方や、結果待ちで苦しい方に届けばうれしいです。
- 1. 出産で異形成所見がなくなる人の割合はどれくらい?
- 2. 異形成で円錐切除術した人が、その後がんを再発する確率は?
- 3. LSIL→ASC-US→LSILと変化した。悪化の兆候?
- 4. 日本でLSILと診断される人の割合と、その経過は?
- 5. LSILと診断された後、どのタイミングでコルポスコピーになるか、ガイドラインではどうなっている?
- 6. LSIL判定2回目が出た。翌月にコルポスコピーをすることにした。医師は4か月後でもいいと言ったが、不安なので早めてもらったけど意味はあるか。
- 7. コルポスコピーの結果でCIN2以上だった場合、ガイドライン上どういう対応?
- 8. 「なぜ私が」「子どもの成長を見られないのでは」と不安で落ち着かない
- 9. この状況で80歳まで生きられる可能性は?
- 10. コルポスコピーの結果ごとの確率は?
- 11. 30代後半でHPVが陰性化する確率は?
- 12. HPV16型・18型だと陰性化しにくい?
- 13. 10代の時にサーバリックスを接種している。陰性化に寄与する?まだ効果はある?
- 14. サーバリックス接種者でもLSILになるのはなぜ? 今から9価ワクチンを追加接種する意味は?
- 15. 私の年齢で9価ワクチンを打つ費用対効果は?
- 16.どれくらいの期間LSILが続いたら、これはよくない傾向だなと考えるか。
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- まとめ
1. 出産で異形成所見がなくなる人の割合はどれくらい?
LSILと分かってから、妊娠・出産で治ることがあると聞き、本当なのか気になって調べました。
回答
出産そのものに異形成を治す効果があるわけではありません。ただし、出産後に自然に改善しているケースはあります。出産時、胎児に押されて組織が剥がれ落ちることによるものがあるそうです。
また、免疫による自然消失が重なったことも考えられています。妊娠中は異物である胎児を攻撃しないように免疫機能が緩くなります。
特に軽度異形成(CIN1/LSIL)は、免疫によりHPVウイルスが排除されて治癒する人が多いです。
2. 異形成で円錐切除術した人が、その後がんを再発する確率は?
回答
円錐切除術後の再発(術後フォロー中の再発)は約5〜10%前後とされます。ただし多くは異形成の再発であり、がんとして再発する割合はかなり低いです。術後フォローを続けていれば、早い段階で対応できることがほとんどです。
術後、断端陽性(取り切れていない)場合でも、必ずしも再発するわけではなく、多くの場合残ったわずかな異形成は免疫機能によって消失していきます。
3. LSIL→ASC-US→LSILと変化した。悪化の兆候?
回答
この変化だけで悪化とは判断しません。LSILとASC-USは行き来することが珍しくなく、採取細胞の違い(検査で満遍なく細胞を採っているわけではないので)や炎症の影響でも判定が変わります。
重要なのは、LSILが長期持続するか、HSILへ進むかです。
4. 日本でLSILと診断される人の割合と、その経過は?
回答
国全体でLSILと診断された人の正確なパーセンテージの統計データは無いそう。医療機関等のデータからだと、検診受診者のうち1〜2%程度がLSILとされるイメージです。100人検査したら2人がNILM(異常なし)以外の結果になっていると。その要精密検査になった人の中でも、LSILやASC-USが大半を占めるそうです。
検診を受けた人の中で見れば、ごく一部の人にしか出ない結果でありながら、LSILやASC-USは異常判定を受けた人の中では、非常によくある結果と言えるでしょう。
経過として多いのは以下です。
- 免疫によって自然に改善する
- 数年持続する
- ASC-USと行き来する
- 一部は進行する
多数派は、自然改善または経過観察で済むケースが多い。定期的なフォローを受けることで、進行した場合でも早期に治療をすることができます。
5. LSILと診断された後、どのタイミングでコルポスコピーになるか、ガイドラインではどうなっている?
回答
原則としてLSILが出た時点でコルポスコピー精査が推奨されます。進行するとしてもゆっくりであるため、年齢、妊娠希望、これまでの経過などで再検査を挟むこともあり、現場では個別判断もあります。
今回、私の場合は妊娠中であったため、コルポスコピーは出産後に再検査をして、その結果ASC_US以上であればコルポスコピーという流れでした。
ガイドライン上では、LSILの場合、組織慎で浸潤がんと判明する可能性は極めて低い。妊娠中に対象となるのは浸潤がんのみであり、コルポスコピーは分娩後に延期することも許容される。となっているとのことでした。
6. LSIL判定2回目が出た。翌月にコルポスコピーをすることにした。医師は4か月後でもいいと言ったが、不安なので早めてもらったけど意味はあるか。
回答
医学的に緊急性が高いわけではなくても、不安を抱えたまま数か月過ごす精神的負担は大きいものです。なので、早めに確認することで、今後の方針を早期に明確にするメリットがあります。
4か月後というのは、検査で異常がなければ定期受診に来る予定の月でした。子宮頚部の異形成は進行がゆっくりなので、医師は本来の受診予定の4か月後でもいいし、患者の希望があれば早めてもいいと希望を聞いてくれました。翌月コルポスコピーをすることになって、少し心が落ち着いたので意味はあったなと実感しています。
7. コルポスコピーの結果でCIN2以上だった場合、ガイドライン上どういう対応?
回答
- CIN2:経過観察か治療するかのグレーゾーン。年齢や妊娠を希望している場合は、定期的なフォローになる。CIN2も自然改善する可能でいがあるため。
- CIN3:原則治療。そのままにしておくと、子宮頸がんに進行する可能性が高い状態とみなされるため。円錐切除術または、閉経が近い年齢や将来妊娠をしない希望などを考慮して、子宮全摘出術もある。
8. 「なぜ私が」「子どもの成長を見られないのでは」と不安で落ち着かない
回答
LSIL診断され、コルポスコピー予定の段階で命に関わる状況である可能性は低いです。今は“危険な状態”というより、“早い段階で見つかり管理できている状態”です。
9. この状況で80歳まで生きられる可能性は?
回答
今の状況で寿命に大きく影響する可能性は極めて低く、一般の方とほぼ同じレベルと考えてよいです。異形成は進行に年単位の時間がかかることが多く、検診とフォローができていることが大きな安心材料です。
現在の異形成は、HPVが感染している状態をみているだけ(がんによる異形成ではなく)とも考えられます。
10. コルポスコピーの結果ごとの確率は?
回答
LSILの状態で、コルポスコピーをした場合の一般的なイメージです。
- 異常なし/ごく軽微:20〜30%
- CIN1:50%前後
- CIN2:10〜20%
- CIN3:数%
- がん:1%未満(しかも早期が多い)
11. 30代後半でHPVが陰性化する確率は?
回答
30代後半でも陰性化する可能性は十分あります。20代より時間がかかることはありますが、1〜2年で陰性化する人は多くいます。年齢だけで「もう治らない」とは決まりません。
12. HPV16型・18型だと陰性化しにくい?
回答
16型・18型は他の型より持続しやすく、陰性化まで時間がかかる傾向があります。特に16型は注意度が高いとされます。ただし、陽性だから必ず進行するわけではありません。
13. 10代の時にサーバリックスを接種している。陰性化に寄与する?まだ効果はある?
回答
サーバリックスは既感染HPVを治す薬ではないため、今ある感染を直接陰性化させる効果はありません。ただし、16型・18型などに対する予防効果は長期に続くとされ、接種歴は今も意味があります。
14. サーバリックス接種者でもLSILになるのはなぜ? 今から9価ワクチンを追加接種する意味は?
回答
LSILの原因は16型・18型以外のHPVでも起こるため、接種していてもLSILになることはあります。
9価ワクチン追加接種は、今後まだ感染していない型への予防として意味があります。ただし、今あるLSILを治す治療ではありません。
今やるとしても、現在の異形成が消失する=HPVがいなくなってからの判断になる。
15. 私の年齢で9価ワクチンを打つ費用対効果は?
回答
本来は、初性交渉の前にワクチン接種をすることで大きな意味があるもの。10代より費用対効果は下がりますが、個人としては十分検討価値があります。特に、再発予防を意識したい、今後の安心材料がほしい、できる予防策を取りたい方には納得感のある選択になり得ます。
今後、夫以外と性交渉することがなければ(当然、夫側も然りの条件があった上でですが)HPVに罹患する機会が増えることは無いので、今からのワクチン接種はあまり意味が無いかもしれないです。※これは一個人の考えです。
16.どれくらいの期間LSILが続いたら、これはよくない傾向だなと考えるか。
きちんとした根拠のある基準はないが、アメリカでは1年以上になると受診しなくなる患者が多い。そのため、LSILが1年続くならもう治療してしまおうという考えもある。
日本人は律義に定期受診をする人が多いので、1~2年経過観察をしていくこともある。その時は患者と相談して、そろそろ手術するか?という相談をすることが多い。ただし、経過観察中にHSILに進んだりしたらすぐ治療していく。
円錐切除術をするにしても、術後に手術した傷跡が治る過程でくっついてしまい子宮口が塞がり、経血が逆流して腹腔内に溜まり別の疾患を引き起こすリスクもある。なので、やたらと早期に手術をすればいいというわけでもないとのことでした。
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まとめ
- LSILは珍しいものではなく、自然改善する人も多い
- 判定が揺れることはよくある
- 必要な時はコルポスコピーや治療でしっかり対応できるので経過観察が大切
- 一人で抱え込まず、正しい情報で判断していくことが大切
最後に
LSILやHPVの話は、検索すると不安になる情報も多いテーマです。私も検索するたびに怖くなりました。けれど実際には、自然に改善する人、経過観察で終わる人、必要時に治療して日常生活へ戻る人がたくさんいます。
不安になるのは、弱いからではありません。大切なものがあるからです。
そして、検査を受け、向き合い、次の行動を選んでいる時点で、あなたはすでにご自身を守る行動を取れています。不安はぬぐい切れませんが、一緒に前を向いていきましょう。
時間の使い方=命の使い方 です。悩んで落ち込んで過ごすよりも、今を楽しんでいきたいと思います。


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